船鉾町会所改修工事完成のご報告と御礼

 

ご 挨 拶

謹啓
 立春の候、各位におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 さて、(財)祇園祭船鉾保存会におきましては、予てより船鉾町会所の主屋が長年の使用による老朽化が著しく、且つ数年前より南側に少し傾斜していることも確認され、この早急な対応に迫られましたところ、平成十七年秋、(財)京都市景観・まちづくりセンターが設立されました。
町家改修助成基金「京町家づくりファンド」の平成十八年度創設第一期モデル事業に改修助成を申請し、審査を経て昨年九月にご承認をいただきました。

 改修工事には、関係各位のご指導とご助言も参考に、京町家作事組に依頼し、設計にアトリエRYO(木下龍一代表)、施工は(株)山内工務店(山内茂棟梁)により昨年九月から工事に掛かり、この程完工致しました。
設計、施工とも豊富な経験と技術力による、伝統木造軸組工法といわれる昔ながらの京町家の基本工法で、構造と外観を重点的に、内装も一新し、当町会所を見事に甦らせていただきました。感謝の至りでございます。

 当町会所は、蛤御門の変で焼失後、明治初年に再建を果たして以来、今日迄百年に余る機関の風雨に耐え、船鉾の拠点としての需要な役割を担って参りました。改修なりました今後も祇園祭は当然のことながら、より地域の活性化にも役立てる存在になれますよう念願するものでございます。
皆様の変わらぬご支援をお願い申し上げます。
 本来ならば、この時期に関係各位にご披露の儀を設け、祝意を表すべきところですが、誠に勝手ながら七月の祭り本番の節に、船鉾共々何卒ご高覧賜りまして、披露に代えさせて頂きたく、ここに謹んで完成の報告と、お世話になりました関係各位に改めて厚く御礼申し上げます。

謹 白
  平成十九年二月吉日
財団法人祇園祭船鉾保存会
理事長 品 川 吉 夫

 当文章は、平成19年2月に「(財)祇園祭船鉾保存会」様より「京都・祇園祭ボランティア21」会長宛にお届けいただきました「ご挨拶」文書の内容を掲載させていただいております。
掲載にあたり、本文は変えておりませんが、HP上読み易いように若干修正しておりますのでご了承をお願いいたします。
平成19年2月10日 < 京都・祇園祭ボランティア21 HP事務局 >